良い人との巡りあわせの日

2010年10月13日(水)

 アルルへ戻ってちょび髭親父のいるホテル「レジャンス」へ行ってみる。荷物をちょび髭親父こと「チャップリン」(本当に似ている)に出してもらい、お金を払うと言うといらないと。ん?なぜ?部屋は??今日は満室だと。ナヌ?昨日予約したじゃないか!!荷物を置くだけだと言った。と静かな口調で信じられない事を。昨日部屋でインターネット出来るかまで聞いていたのに荷物置くだけな分けないだろ!!この国は泊り客じゃない人の荷物まで無料で預ってくれるとてもお人よしの国なのか?それなら今度から駅前のホテルに荷物だけ預かってもらって観光出かけるぞ。・・とまあ、どうしてくれるのだ的な事は言っといた。どこかに電話して空いてるか?とは聞いていたみたいだが。地図で別のホテルを紹介はしてくれたが空いてるかどうかは知るかと。2分で着くと言ってた。この荷物持って行けというのか。まあ予想はしてた。そういう予感もしてた。どうもあまり信用は出来ないおっさんぽかったし。

 以前もフランスに短期語学学校の申し込みをして何の連絡も来ずいく準備をして直前に電話したら先生が急に都合悪くなったと言われて急遽別の所を探した事があったから。その人はフランスに住んでる日本人だったけど。まあ日本人でもそんなんだから・・。こんなもんだろう。
 そこを後にして歩きだしたが何だか遠そう。近くの安っぽい宿に聞いてみた。35ユーロ。空いてると。部屋を見せてもらったら部屋は綺麗。悪くはない。ただインターネットが使えない。他の宿をあたる。部屋は良いがフロアが3階でインターネットが出来ない。36ユーロ。どこでも良かったがただネットが使えるとストで航空会社に別便にしてもらえるか問い合わせのメールをしてその返事が来てるはずだったから。もし別便に乗れるのであればボルドーに行って葡萄摘みの手伝いをしたかった。12日に知り合いからのメールでボルドーにいる知人が葡萄摘みを良かったらぜひ・・と言ってくれたとあったので。今回この時期のしたのもそれ目的というのもあった。しかし、その情報は遅すぎた。もう少し早く言ってくれればボルドー行ってたのに。。「レジャンス」の向かいの「アカシア」に行ってみた。ここは「コンプレ」と書いてある。
 しょうがない。最初に見た35ユーロの宿にしよう。もう一度行ってチェックインした。あまりの安宿なのでここ大丈夫?という不安もあったが。宿のおばさんにインターネットカフェを聞いたら教えてくれたが良く分からない。もう一度聞きに行く。今度は店の外まで出て教えてくれる。顔は怖そうだがとても親切。信用できそうな人だ。インターネットカフェに行ったらあと10分で閉まるらしい。自分のパソコンで出来るか聞いたらなぜか「コンプレ」と言われた。マクドナルドまでは遠いい。どうしよう?こうなればチャップリンに責任取らせて1時間だけフロントでやらせてもらおう。ダメもとで言いに行った。冷たく却下。「アカシアでやれ。」と。「アカシア」はネットだけやらせてくれると。そんな馬鹿な。本当か?と聞くとそうだと。なんだか人に責任転換してそうだな。。私が後ろを向いて歩き出したら後ろから「ふ〜」という溜め息が。思わず振り返って「ふうじゃねえよ」と日本語で言ってやった。こっちを見てたが私はそのまま立ち去った。「ふ〜。」と溜め息尽きたいのはこっちだ。とりあえず「アカシア」に行ってみた。フロントにはいかつい男の人が・・。インターネットだけやらせてくれといったら怒られるかな〜。と恐る恐る入ってみた。ここはチャップリンを悪者にして・・。今までのいきさつを一生懸命フロントに話した。通じるか?「アンダースターンド?」と聞いたら笑ってた。多分ほとんど通じてなかったと思う。笑顔がとても優しそうだ。でもインターネットやりたいことだけは分かったみたいだ。ここはフリーだから好きに使っていいよと。お金払うといったらいらないと。うわーなんていい人!!一回フロント離れてまた戻ってきて使える?と様子を見に来てくれた。どれに接続していいか分からずまごまごしてるとこれだからと教えてくれ手伝ってくれた。こんなに親切な人がこの国にはいるんだ!!改めてこの国の人の素晴らしさを思った。多分チャップリンみたいなのがいるからポストマンや「アカシア」の主人みたいな人にめぐり合うとよりいっそう人に対する感激や感謝が湧き出るのだろうな・・。チャップリンみたいなのも時には必要か・・。だがこのホテルはひっきりなしに人の出入りがある。泊り客や宿を探している人。「アカシア」の主人は親切にその人たちに地図を広げながら教えている。邪魔になると悪いから一時間で帰ることに。お礼を言いにフロントに言ったら他のお客さんの相手をしながら笑顔で答えてくれた。

 アルルに行った時はぜひこの「アカシア」はお勧めだ。だが人気のホテルみたいなので予約した方が確実かもしれない。私もこのホテルに泊まりたかった。ここと、あまりランクにこだわらなければ私が泊まったホテルも良いかも知れない。後でガイドブック見たら「アカシア」も「レジャンス」も載っていた。「アカシア」は「親切な家族が経営する清潔でかわいらしいホテル」とある。たまにはガイドブックの情報も役に立つものだ。なんだか今日は色々な良い人と巡りあって良い一日だった。
 今日は人の心の温かさに包まれて幸せな眠りにつけそうだ♪